鬼子母神さんの子は十二人あった。それに、人の子ばっかり取って食った。 十二人あったで、 「一人隠いてみちゃろう」言うて、ほかの人が一人隠いたら、 さあ、その一人の子がわかりゃあで、 かわいて かわいてなあ、まんだ十一人あるのに、 そこで、 わが子いうもんはこれだけかわいいもんか思って 「こんだ、人助けする」言うて、 子のない人は鬼子母神さんへおすがりすれぁ、子が授けてもらえる。☒